中心を求める治具を作ってみよう

工具・道具・治具

丸・正方形・正多角形の中心を求める治具

治具ってなんでしょうか?
正式な定義はともかくとして、爺は「加工しやすくするための補助工具」のようなものだと思っています。
木材加工(木工)をする時に
1. 刃物を作ること(研磨できること)
2. 治具を工夫すること
3. 図面を自分で引けること
ができれば、一人前だと思います。

さて、今回紹介するジグは、爺がこれまで作って来た治具でも、相当初期の頃のものになります。
ものすごく簡単に作ることが出来て、場合によってはとても便利なものです。
「簡単な」ということでは、以前に書きました「尺杖」の記事にも通じます。
この中心を求める治具を最初に使ったのは、木工旋盤で木口が正方形の桟から丸棒を大量に加工した時だったと思います。
木工旋盤で丸棒を作る時には、材料の無駄を防ぐためや、振れによる振動を極力抑えるために、木口の中心を知る必要があります。
ましてや、大量に加工する必要がある場合には、ササッと中心が罫書けることが求められます。
この治具は、ご覧の通りとても単純な構造ですので、誰でも簡単に作ることが出来ます。
治具をつくることが本来の目的ではないので、優秀な治具というものは、構造が簡単で作りやすく、利便性は高いものであるといえます。
この治具は円柱や正方形、正多角形の脚の木口に「ダボほぞ」の穴をあける時にも便利です。

爺は木工旋盤を持っていません。
木工の仕事を始めた頃に、注文があり、近所の職人さんの作業所を訪ね、木工旋盤を借りて加工しました。
自分の仕事を放り出して、木工旋盤の使い方を教えてくださいました。
その後、何度か「丸脚テーブルの加工」など、僅かなお礼で、木工旋盤を使わせていただきました。
その先輩職人さんは、2〜3年前に亡くなられました。
ちゃんと恩返しもできないままでのお別れでした。
簡単で小さな治具にも、大きな思い出があるものです。

今回の治具には使用に関し、コツなどありません。
むしろ治具というものは、正確さや利便性のため、その治具を作ることで、いかに使いやすくなるかと神経を注ぐのがコツかもしれませんね。

Let’s try!

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