さくらんぼ(桜桃)を見て思うこと

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さくらんぼ(桜桃)

昭和ひと桁から20年ほどまでに生まれた人からは「子供の頃バナナはとても貴重な果物で、年に1回か2回しか口に入らないモノだった。」という感想を聞かされることがあります。
ですから先輩諸氏においては、バナナが贅沢で貴重・特別な食べ物というイメージを大人になっても持ち続けている人が多いと思います。
さすがに昭和30年代生まれの爺は、バナナに関してそんな強い想いは持っていません。
輸入される果物でもバナナを含めパイナップル・オレンジ・キウイフルーツなどは、流通量が多かったり、価格が整っていたりと、珍しさも感じていません。
ライチ・マンゴー・ドラゴンフルーツなどの比較的最近?のフルーツに関しては、馴染みが薄いので、これまた特別な想いをもってはいません。
ましてや国産の柿・りんご・梨・ぶどうなどは、それぞれ好きではありますが、特別な感情は持ち合わせていません。
しかし、まったく個人的にですが、子供の頃から「さくらんぼ」はとても高級で、貴重なものだと言う感覚を今でも、この歳になっても、持ち続けています。

 


一昨日ですが、さわらび婆(ばぁば)と一緒に美術館へ行き、素晴らしい版画展を鑑賞して来ました。
展示量も多く、鑑賞後は疲れてしまい、休憩することにしました。
美術館に併設されているレストラン&カフェでアイスクリームを注文すると、オレンジやチョコレートと一緒に「アメリカンチェリー」がちょこんと鎮座していて、心が踊りました。
本当は国産の綺麗な赤色の「さくらんぼ」が爺の中では一等賞なのですが、濃赤色の「アメリカンチェリー」でも充分でした。
どうしてそんな想いを持つのかなと、アイスクリームを食べながら少し考えてみたところ、諸先輩方のバナナではありませんが…。
1. その存在は子供の頃から知っている。
2. 一度に大量にお会いしたことが無い。(一度だけ天国がありました
3. 年にせいぜい1〜2回しか、ご対面がなかった。
4. 昔は今の様に輸入物が出回っておらず、国産の流通も少なかった。
5. 買い物にあまり行かないので、知らないけれどきっと高いに違いない。
6. たまにアイスクリームやパフェを注文すると一番上に、一粒だけいる。
からだと、結論付けしました。(大した考えではありませんね)
考察2. ですが、一度だけ例外がありました。
2017年6月26日、今から7年前になりますが「フラワー都市交流」で、山形県長井市に行く機会があり、「さくらんぼ」農家のハウス栽培へ連れて行ってもらいました。
それは見事でありました。
目に映るものは見たことも無い、たわわに実る「さくらんぼ」!
爺の人生で、これだけの量の「さくらんぼ」を一度に見るのは、後にも先にもこのとき限りでありました。
し・か・も、「さくらんぼ狩り」の体験付きという至福の時間を過ごさせていただき、「佐藤錦」などブランド品種を、これでもかと言うほど食べたことは、人生でも数少ない「天国体験」のひとつになっています。

 

 

さて、これだけ多くの桜の木があるのに、なぜ樹になっている「さくらんぼ」を頻繁に見ないのか?
樹種によって実を付けるものと、そうで無いものがあるのか?
そこで、少し調べてみることにしました。
 桜というものは、別の木から受粉しないと実をつけられないものであるそうです。
「さくらんぼ」農家では他の木から、ひとつひとつ人口受粉をしておられるのですね。
一昨日、お久しぶりにアメリカンチェリーと出会い、少し調べてみたことで国産の「さくらんぼ」は「セイヨウミザクラ」という樹種になるのだということも知りました。
また、鑑賞も出来て食べることの出来る実もつける桜として「啓翁桜」という品種があるそうです。
爺の生活圏で桜といえば、ほぼほぼ「ソメイヨシノ」ということになります。
「ソメイヨシノ」は「エドヒガン」と「オオシマ」のふたつのサクラから品種改良されたもので、元をたどれば一本の接木からであるそうです。
 すべて同じ遺伝子から生まれているので「ソメイヨシノ」同士では実をつけないことも併せて学びました。
そこで、「ソメイヨシノ」以外の樹種が近くにあれば、自然受粉でも実を付けるのではないかと考え、毎日のウォーキングコースで「ソメイヨシノ」以外の樹種もあるところを注意深く探してみたら…

食べられはしないでしょうが、小さな実をいくつか付けた桜の木を見つけました。
ちょっと幸せな気分になりました。
来年のこの季節には蘊蓄(うんちく)を語りながら、さわらび婆とスーパーで買って来た国産「さくらんぼ」を食べたいと思います。

Let’s try!

 

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