錐(キリ)いろいろ

工具・道具・治具

錐(キリ)・もみぎりとは

キリは材料に丸い穴をあける道具です。
電動工具が主流になっている現在の木工道具では、存在感が薄いものの一つかもしれません。
切り身は鋼(はがね)で作ってあり、柄は朴の木など手に馴染みやすい丸棒で出来ています。
図では使用時と上下が反対ですが、柄の上部(切り身と反対方向)が少しだけ細く加工してあります。
今回説明の錐(キリ)は、直接手の平で柄を回転させ材木に穴をあけるもので、正確には「もみぎり」と呼ばれるものです。

 

錐(キリ)・もみぎりの種類について


(1) 四つ目ぎり
切れ歯の断面が正方形で、先端は尖っている。
釘・木釘・竹くぎの予備穴をあけるなど、小さな穴をあけるのに適しています。
(2) 三つ目ぎり
切れ歯の断面が三角錐になっている。
主に深い穴をあけるのに適している。
(3) ねずみ歯ぎり
切れ歯の断面は扁平で、先端は三つに分かれている。
両端の刃で切り込む仕組みになっている。
硬い材や竹材の穴あけに使われる。
(4) つぼぎり
切れ歯は半円状になっていて、先端と両端に刃がついている。
この錐だけは、中心が正にならず、外周を目処に穴をあける。
爺の工房には無かったので、画像もありません。

錐・もみぎりを扱う時のポイント

両方の手のひらを一度に使い、回転させて用いるので、いらないチカラが入ってしまいがちとなります。
そうなると、材と錐が鉛直を維持することが難しくなります。
 チカラを入れすぎず、慌てずに常に鉛直の確認を行いながら作業することが秘訣です。
Let’s try!

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