久しぶりの上京

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立て続けの上京

少しは間隔があると有り難かったのですが、10月の下旬と11月の上旬に立て続けの上京となりました。
「シあわせ」と「シあわせ」が重なると「ハチあわせ」になるとの笑い話では無いのですが、できる事ならもう少し間合いがあっての非日常だと、もっとありがたいのにと、贅沢な不平をボヤいたところです。
昨年同様に「清渓セミナー」も受講して来ました。
空き時間には上京時の爺定番の贅沢、「寄席」や「豪華な食事」も堪能しました。
昨年初めてその存在を知った「おもちゃ美術館」ですが、爺にとって2館目となる「東京おもちゃ美術館」だけでは無く、以前から寄ってみたいと思っていた「木組み博物館」にも足を延ばす事が出来ました。
地下鉄に乗らずに結構な距離を歩いた事も、毎朝のウォーキングとは比べようも無い体験になりました。
老体に鞭打ってではありますが、総じて幸せな体験をさせて貰っている今日この頃です。
今回の記事は、この2回の上京を時系列に沿わず、思いついたままに書いてみます。

東京おもちゃ美術館

東京おもちゃ美術館

東京おもちゃ美術館

昨年秋に、山口県へ行く機会があり、初めてその存在を知った「おもちゃ美術館」です。
過去記事「長門おもちゃ美術館」を参照願います。
その時にも書きましたが、「おもちゃ美術館」は全国に12館あり、全国にあるおもちゃ美術館は、経営形態も場所により異なり、設立・運営も公民様々な展開がなされているそうです。
機会があれば、全館を見てみたいものだと思っていました。
あれから1年経過して、やっと2館目の訪問となりました。(2/12です。)
今回の「東京おもちゃ美術館」は昭和10年に建てられた「歴史的建築遺産」でもある旧四谷第四小学校舎で展開されていました。
木造の建物と展示物がベストマッチで、穏やかな気持ちで鑑賞させていただきました。
この館は認定NPO法人芸術と遊び創造協会が運営しています。
会館して間も無い時間帯でしたし、平日でもありましたが、お子さんを連れたグループが何組か訪れていて、その人気ぶりが想像できました。
スタッフの皆さんが一様に明るく爽やかで、好印象を持ちました。
また、K副館長さんのお話を聞く事もできました。
どこの美術館や博物館でもそうですが、運営されている方から話を伺うというのは、本当に意義のある事だと思います。
お忙しい中、ありがとうございました。
さて、肝心の展示の方ですが、ミュージアムショップApty・グッド トイてんじしつ・きかくてんじしつ・おもちゃのもり・おもちゃのまちきいろ・おもちゃのまちあか・ゲームのへや・おもちゃこうぼう・赤ちゃん木育ひろばなどなど、文字通り子供から大人まで楽しめるものになっていました。

算盤時計

算盤時計

個人的には、文字盤の数字が算盤表示になっている時計など幾つかの工夫ある展示物に心が奪われました。
爺は直前まで行けるかどうか分からなかったこともあり、当日窓口でチケット購入しましたが、はっきり予定が立てられる場合にはオンラインチケット(日にち指定です)を事前にホームページから予約受付しておくと、個人でも200円割引が受けられます。
 東京おもちゃ美術館
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-20 四谷ひろば内
電話:03-5367-9601 fax:03-5367-9602
ホームページ: https://art-play.or.jp/ttm/

木組み博物館  KIGUMI MUSEUM

木組み博物館

木組み博物館

木組みとは金物や接着剤などに頼らず、木の特徴を活かした木と木を組み合わせる工法を指します。
組み手や仕口と表記されることもあります。
いずれにしても、手間と技術の両方が伴わないと実現できるものではありません。
海外にも同様の技法は有りますが、例えば富山県では約4.000年前の縄文時代の遺跡から発掘されるなど、歴史や木造建築の文化から、日本の木組み技術は世界的にみてもトップクラスだろうと考えています。
さて、展示ですが、「薬師寺三重塔」初重斗組みの大型模型は圧巻でした。
他にも「樹種」展示物や鬼瓦・建築金物・伝統的な壁構造・等々と、爺は建築大工さんではありませんが、無垢材を扱う仕事をする者として、深い興味を持って見学させてもらいました。
一階入り口近くにある「檜」の丸太(ベンチ)にも座らせてもらい、無垢材の持つ魅力に触れて来ました。
たまたま同時刻に見学されていたお客さんに、西洋人のカップルと若い学生風のお嬢さん三人組がおられました。
普通に考えると場違いなイメージですよね?
勝手な想像ですが、西洋人のカップルは建築業を生業としているのではないかな?そして、お嬢さん三人組は建築科の学生ではないかな?とそちらの想像力も膨らませられる体験をして来ました。
ひとつだけ心残りがありました。
この博物館は入館料が無料となっています。
しかし、立派な展示物、会場の維持管理、高熱水道費はどうなっているのでしょうか?
実は受付のカウンターの上に「資金カンパ」用の器がありました。
爺は気づいてはいたのですが、手元に硬貨で130円とあとは1万円札が何枚かあるだけでした。
お釣りをくださいとは、とても言えませんでした。(あたりまえだ…)
せめて130円を入れてくればよかったのですが、大のオトナが130円て..と妙な格好つけ的な思いがあり(誰も見ていないって)、結局そのまま帰ってくる方を選んだのでした。
この歳になってもそんな小さな了見で生きているのだと、自分で自分が嫌になりました。
機会があってまた行くことがあれば、今度こそ!とまた了見の小さいことを考えています。(自嘲)
堂々と130円入れて帰って来ることが出来る爺でありたいものです。

木組み博物館  KIGUMI MUSEUM
〒169-0051
東京都新宿区西早稲田2-3-26 ホールエイト 3階
tel・fax:03-3209-0430
ホームページ:https://www.kigumi.tokyo/

寄席① 新宿末廣亭

新宿末廣亭

新宿末廣亭

生の落語を聞きたいという欲求をちょうど1年間持ち続けていたことになります。
前回はいつだったか?と振り返ってみると、過去記事の「久しぶりの東京」にあるように、今回同様「清渓セミナー」の終了後でした。
去年は「浅草演芸ホール」でしたが、今回の宿泊ホテルからは新宿の方が近かったので、「新宿末廣亭」に行って来ました。
寄席の「夜の部」は16:45からなのですが、しっかりとセミナー研修を受けてからの移動だったので、到着が18:10頃だったと思います。
木戸銭が去年は3.000円だと思っていましたが、3.500円になっていました。(実は爺の歳だとシニア料金で3.200円らしい)
千円札4枚出したところ、入場券とお釣りが1.000円返って来ました。
そう言えば18:00を過ぎれば割引があるのだったと思い出しました。
因みに、中入り後になると、更に割引されるそうです。
これは「浅草演芸ホール」でもよく似たシステムで、爺のような者にとってはありがたいことであります。
さて、久しぶりの寄席は期待通りの楽しさでした。
物まねの「江戸屋 猫八」さんも先代同様の素晴らしい芸でしたし、主任の「一之助」師匠も二つ三つ先の噺家の話をイジるアドリブを入れたりで、爆笑を誘っていました。
また機会があれば顔を出したいなと、一年ぶりの寄席で感慨に浸りました。

豪華な食事

うな鐡 国際通り店

うな鐡 国際通り店

年に1度あるか2度あるかの上京時には、爺にとっては「贅沢な食事」を楽しむことにしています。
昨年は残念ながら定休日でお休みだった「鰻」は諦めましたが、今年は営業日だったことや、時間的に余裕もあったことや、寄席の近くでもあるので、嬉々として堪能して来ました。
「江戸の仇を長崎で」では無く、「江戸の仇を江戸で」とった訳です。
今や地方でも「美味しいもの」や「高級食材」はそんなに苦労すること無く楽しめる時代になりました。
しかし、毎日贅沢は出来ないので、上京や遠出という非日常(ルーティンライフの外側)で楽しむことにしています。
思い出にもなりますしね。
カウンター席で鰻重セットを待ちながら、生ビールをチビチビ飲んでいると、すぐ傍で外国人カップルが一杯やっておられました。
勝手な想像で、トルコ人? 40代?と思しきカップルでした。
「レゼットリ(ル)」って確かトルコ語ですよね?
何気なくそのカウンターを覗いたら…   爺は驚きました。
だってね、「鰻串」に「日本酒」ですよ!!
外国の方々が最近では日本食に目覚められて、「刺身」「寿司」「和牛」「お好み焼き」等々を楽しんでおられるのは、YOUTUBEなどで知識としてはありました。
ですが、「鰻串」に「日本酒」熱燗を楽しんでおられるのを目の当たりにした時には、さすがに驚きました。
決して非難しているのではありません。
美味しいものに国境はありませんし、まったく「おけまる水産」ではあるのです。
爺が言いたいのは、鰻重に生ビールの爺より、よっぽど粋なニホンジンじゃないか!ということです。
現在、東京では十人に一人が外国人になってきているそうです。(インバウンドの観光客を含め)
実際に、コンビニの定員さんやファストフードの店員さんは、ほとんどが外国人でした。
皇居外苑を移動で歩いていた時も、多くの外国人ランナーの方々とすれ違いました。
(どれも今に始まったことじゃないのですよね)
ある日、寄席の隣の席で大笑いしている隣人が、外国の方だった…ということが、そう遠く無い未来にあるのかもしれませんね。

寄席② 浅草演芸ホール

浅草演芸ホール

浅草演芸ホール

また機会があれば寄席へ顔を出したいなと、一年ぶりの感慨に浸ってから2週間も過ぎない11月の初旬、急に上京する機会が出来、望外の落語と鰻を堪能して来ました。
肝心の仕事をしっかりと終え、大好きな生ビールと鰻をいただき、浅草演芸ホールに着いたのが18:15頃だったと思います。
1年ぶりになる浅草です。
心を躍らせ、割引してもらい入場券を買いました。
あれ?QRコード???
驚きました!
 時代の変化とは、こういう形で突然やって来るのですね。
少し大きめのレシートに浅草演芸ホールとあり、住所やら入場料やらが印字されているその下部に、QRコードが印刷されているのです。
繰り返しますが、本当に驚きました。
おそらく、業務量の縮減や間違いのない記帳、働き方改革の一環なのでしょうね。
ただねー…。
個人的にはですね、受付の人に「もぎり」をしていただき、半券と本日のプログラムなどを受け取り、寄席の扉を開けるという一連の動作も楽しみのひとつだったのです。
まぁ、否定的に受け取らないでおきましょう。
主任の「林家つる子」さんと一つ前の「林家あずみ」さんは両方とも女性でした。(あたりまえです)
お二人とも、安定した芸を披露されていました。
「林家つる子」師匠の演目は「シジミ売り」でした。
個人的に人情噺は大好きですので、大満足の夜となりました。
一つだけ残念だったのは、何かの都合だったのでしょう「正蔵」師匠が出られなかったのでありました。
「正蔵」師匠の「子は鎹」や「シジミ売り」は大好きな演目です。
「林家つる子」師匠の「シジミ売り」を聞いたので、思い出したのでありました。
「寄席っていいよなぁ」と足取り軽く宿泊先のホテルへ戻りました。

清渓セミナー   日本青年館

清渓セミナー

清渓セミナー

今年も昨年同様に清渓セミナーに参加し、研修を受けて来ました。
様々なセミナー研修がある中で、この清渓セミナーは、本当に素晴らしい内容だと思っています。
今回が第30回とのことでしたが、もっともっと早くから知っていればと、残念な気持ちを持っています。

{10月22日(水)}
【講義Ⅰ 現場から見た介護保険制度】
小島 美里氏[NPO法人暮らしネット・えん 代表理事]
深刻な現場の状況を聞き、介護制度の制度疲労と介護職員の不足に大きな不安を覚えました。

【講義Ⅱ 社会の変化とこれからの学校教育〜主体性と当事者性〜】
工藤 勇一氏[教育アドバイザー]
年間、不登校が34万人、自殺者が529人、という現実の日本。
これは日本特有の問題であるとのことでした。
日本の教育は世界の中では決して先進的では無く、方向を見失っている様に感じました。
teacherでは無くcoachの役割を持つ教員が必要と思われます。

【講義Ⅲ 子育て支援策の一歩先へ〜まち全体での子育て〜】
奥 正親氏[岡山県奈義 町長]
夫婦の希望出生数を実現するために「経済支援」「メンタル支援」「地域課題の解決」に少子化対策の有効性を見出そうとなさっている町長の姿勢が伝わりました。

{10月23日(木)}
【講義Ⅳ 人口減少社会を生き抜くために】
増田 寛也氏[株式会社野村総合研究所 顧問]
「住民票のあるところに住民税を納めるのは大原則だが、いつの日にかは2箇所居住を認める方向があると思う」とのお話でした。
これからは、一定分野では市町村単位では無く、県や広域圏の仕事としていく必要性を感じました。

【講義Ⅴ 自治体の防災マネジメントと議会・議員の役割】
鍵屋 一氏[跡見学園女子大学 観光コミュニティ学部まちづくり学科 教授]
秋田県出身の鍵屋 一氏は冒頭に男鹿の「ナマハゲ」を通じたボランティア活動について語られた。
災害時も「尊厳」を保つ避難所や避難環境の大切さを痛感しました。
避難訓練の位置付けも講演内容にあったように、要介護者・要援護者においては「避難さんぽ」でいいので四角四面では無い取り組みの必要性もあるものと考えさせられました。

【講義Ⅵ 被爆戦後80年核兵器のない世界へ日本が果たす役割とは】
松井 一實氏[広島市長・全国市長会 会長]
箕牧 智之氏[日本原水爆被害者団体協議会代表委員]体調を崩され欠席
講義Ⅵは、これまでの講義とは異なり「平和」に関するものであった。
松井広島市長から唯一の被爆国である日本であるお話や、一瞬にして14万人の命が奪われた事を聞き、何とも言えない気持ちになりました。
直接、戦争や原爆を知らない私たちに出来ることは何であるのかは今だに分かりませんが、「こんな思いを誰にもさせてはならない」という被爆者の思いは十分に理解できました。

 

今回は短期間に2度の上京をしての駆け足報告となりました。
日々の繰り返し生活とは異なる時間の過ごし方は、爺じゃなくても心と身体のリフレッシュになると思います。
それでは、次回にまたお会いしましょう!

Let’s try!

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